神戸事件(その3)

車は確かプレリュードだったと思う
後ろの席は狭かったが五エ門と二人、ちょっとほっとした気分で高速道路のネオン管を眺めながら神戸駅(んっ違ったかな三宮?)の近くまで乗せてってもらった
夜だったから分からなかったが多分後ろのシートは五エ門の毛でいっぱいになってたと思う

さてどうするか?
たくさんの荷物と五エ門
間違いなくダチはこちらに向かっているはず
しかし到着までまだ4~5時間はかかるだろう
昨日我が家を出てすでに丸一日以上
さすがに疲れた
シャワーでも浴びたい
ロードサービスは宿泊費用も出るらしい(断っとくがJAFではない)
ホテルで汗を流すことにした、ついでに携帯電話の充電もしなければいけないし
しかし当然犬同伴は良い訳が無い
仕方なくホテルの玄関の街路樹に繋いで水を置いといた・・・「わりい五エ門少しだけ我慢な!」
そうそうシャワーを浴びもちろん携帯電話の充電もし・・・そういえばわずかな仮眠を挟んで24時間以上の運転はさすがに疲れた
いつの間にか眠り込んでしまった

ふと気が付くと携帯電話が鳴っている
「着いたドー」
「おおサンキュー」
すぐさま準備をしてホテルをチェックアウト
外に出て五エ門  えっ!?
いない
あれ繋いだのは間違いなくここのはず
おいおいおいどうしちゃったんだ?????

ダチを見つけて「オーここ!」
「ただ五エ門が居なくなっちゃった!」
「はー?)
「いや、ここに繋いどいたんだが・・・」
「あーそういえば、さっきその辺を五エ門に良く似た犬を連れたカップルが居たなー」
「ままままマジ?」

「おい、どっちの方よ?」
「こっちのほうだったかな?」
散々探し回ったが見つからない
おいおいおいここは神戸だぞ
どうすればいいの?こんなところで五エ門とはぐれちゃって
時計はすでに午前2時

つづく